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特定調停の費用と簡易裁判所
債務整理の一つである特定調停は裁判所で行われます。裁判所と聞いただけで一生自分とは縁のないところであると思っていたため緊張する人がいます。まして債務者の立場で大勢の傍聴者の目の前で、自分の借金について洗いざらい自白の下に引き出され裁かれるのかと思うと死んだ方がましだと言う気すらしてきますが、それはまったくの誤解です。
債務整理の特定調停で利用される裁判所は簡易裁判所に限られており、傍聴席などは一切ありません。簡易裁判所は主に日常的に発生する軽微な事件しか取扱わないので規模も小さいことがほとんどです。実際に中に入って見ても、特定調停などで使用されるのはごく普通の事務室のような部屋です。
簡易裁判所で取扱う事件は費用的にもあまり多くかからないものがほとんどで、特定調停に関しても同様で債務整理の中では費用のかからない方法となっています。
また簡易裁判所の場合には必ずしも司法試験に合格したものばかりが判事に任命されるとは限らないため、裁判と言ってもそれほど重要な内容のものや費用のかかる事件は取扱えません。
ごく普通の裁判以外では債務整理で利用される特定調停も特に簡易裁判所がよく利用される案件です。
簡易裁判所は全国の主要都市を中心として全部で440カ所ほどもあります。調べてみれば以外と近くに存在していることもあります。これらはどの簡易裁判所であっても費用的にもあまり多くを必要としないような事件を扱っています。
特定調停の費用について
個人破産、個人民事再生、特定調停、任意整理と種類がある債務整理ですが、中でも特定調停はあまり費用がかからないと言うメリットが大きく、良く選択されることがあります。こうした債務整理などを行わざるを得ない人の場合、本当に経済的に行き詰まっていることがほとんどなので、費用が安くつくと言うのは思っている以上に重要なポイントとなります。
また特定調停は裁判所に提出する書類も比較的少ない方なので、個人で特定調停の申し立てを行う人もいます。この場合は費用も最も少なく申し立てることが可能です。
特定調停を個人で申し立てる場合、通常の費用は債権者1社あたり300円しかかりません。この他に郵便切手代がかかりますがこれがおおよそ400~500円程度ですので、合計しても1社につき800円程度と言うことになります。仮に特定調停で申し立てる金融業者が10件あっても、800×10=8000円と、他の債務整理でかかる費用と比較すると破格の安さです。
ただし特定調停の場合でも、弁護士や司法書士などに依頼する場合には報酬としての費用を支払う必要があります。弁護士や司法書士に特定調停を依頼した場合には1社の債権者につき2~4万円程度を請求される場合が多いようです。こうなると破格とは言えなくなるかも知れません。
このように特定調停では費用の安さが魅力ですが、債権者があまりに多い場合や負債額がかなりの額に上る場合、債権者の中にかなり頑固な債権者が含まれる場合などは多少費用はかかっても弁護士や司法書士などに依頼する方が良いでしょう。
特定調停の費用を比較する
債務整理と聞くとどの方法を選択しても、それなりの費用がかかるものだと考えて一日延ばしに専門家に相談するのをためらっている人を良く見かけます。しかしこれは大きな誤りです。多重債務者などの場合いったん悪循環の輪の中に入り込んだらとにかく一刻も早くその輪の中から抜け出すことが肝心です。専門家に相談するのが1ヶ月遅れればその分だけ利息は増えてきます。その分だけでも専門家に相談する費用の何倍かかるかわからないぐらいです。
また債務整理でも特定調停の場合は弁護士などに相談しても基本的に100万円近い費用がかかったりすることはありません。特定調停を弁護士や司法書士に依頼した場合の相場は債権者1社につき2~4万円程度です。数が多ければその分当然費用はかさみますが、今の苦境から抜け出すことを考えればそれほど高くはないと言えるでしょう。また債務整理を弁護士や司法書士に依頼する場合には依頼人の状況は良く把握していますので、報酬を分割などで支払うこともたいていの場合では可能です。
債務整理の内容別に必要となる費用を比較してみると、
1.自己破産の場合では、20~30万円程度。管財事件の場合はさらに1~2割ほど多くかかります。
2.任意整理の場合では、債権者1社につき2~4万円程度。この他にも過払い金返還や現存債務の圧縮が成功した場合には成功報酬を求められる場合が多いようです。
3.個人民事再生の場合では30~40万円程度となっています。個人民事再生では個人再生委員への予納金などがかかってくるため、他の債務整理に比較すると割高となっています。
さてこのように費用を比較してみると特定調停では弁護士などに依頼した時でも1社につき2~4万円、しかも特定認定は個人で行う場合も多く、その場合は1社あたり800円程度の費用となるためやはり非常に安いと言うことができます。